2月句会の一句(うめしん句会)

2月13日第75回定例句会 出席者は講師はじめ13名、投句3名。
今月の兼題は森茂生さん出題の「春寒」です。今年は立春を過ぎましても寒さが残るまさに「春寒」の毎日です。句会当日は桑田講師にご準備頂いた「春の名句鑑賞」の資料により季語の捉え方などの講義を伺い、改めて「今を詠む」という俳句の原点の大事さを教えていただきました。
今月の写真は、大阪天満宮とその境内の咲き始めたばかりの梅です。
この季節のきりっと咲く梅の姿は、日本人の心に深く刻まれる思いがします。
句会前日の天満宮は受験生と恒例の「梅酒祭り」で大いに賑わっていました。

今月の特選句
寒戻る鋭き漁火の呼び合へる      横田  侃
凍てゆるむ田に一筋の黒轍       二反田昌雄
春寒し水琴窟は銀の音         勝浦かよ子

今月の一句
手を擦る癖やいつまで春寒し      石澤 貞男
白梅の膨らむ気配雨戸繰る       井上 知登
薄氷を傘で突きおりバスが来た     大屋真理子
山焼きや塔も泛き立つ古都の夜     菅   治
立春と言へども雪の多さかな      隅田  清
厳寒の南北融和か聖火燃ゆ       高田 信義
春寒しレトロな宿の庭に立つ      津田 良夫
大仏の顔覗く窓春寒し         虎井 勝義
種握り畝を耕すも春寒し        西岡 重毅
もっと降れ雪を楽しむ元気な児     深田 浩士
春立つ日主を捜す猫の鈴        藤井 桂子
来し方を明日につなぐ春の月      吉田 慶三
春寒や鐘打つ人を風が撃つ       渡辺  恬

次回は3月13日兼題は「雛祭」です。いよいよの春の訪れを句に詠みいれて、華やいだ「雛祭」をご一緒に鑑賞していただければ幸いです。

(勝浦 かよ子 記)

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