今月の一句(4月どうしん句会)

4月どうしん句会

今月の兼題は「風光る」でした。

季語の「風光る」は一般的には2月から3月初旬の、風はまだ肌に冷たいが光は春を感じる様子ですが、後藤先生によると晩春の風としてとらえることもできるとのことでした。

写真は3月特選第一席句「春雨や橋の欄干ぬれはじむ」の坂井正巳さんです。

以下特選句・入選句と会員の句を掲載します。

今月の特選句

電柱に野火止とあり春の水           中島篤三

河原石借りて乗せたる花菜漬         下山道郎

背に芝生チクリ刺さりて春うらら         佐道正

入選句

あたたかや目線の高さ子に合わせ       小川亶

風光るアニメ図柄のマンホール         桑島貞明

春愁や能面展の帰り道               中川昌明

会員の句

潮をまつヨットハーバー風光る          花房俊明

武蔵野の臍の辺りや諸葛菜           土方元夫

狭庭にも春告鳥の声わたる           大崎太郎

歩道橋見遣る並木に光る風           徳弘多史

風光る遅延のバスに長い列           蓮尾碩才

植木市雨の社に荷を下ろす           桑島久乃

げんげ咲く公園にある平和かな         野崎幾代

げんげ咲く公園にある平和かな         坂井正巳

ハンググライダー飛び出し阿蘇へ風光る    鹿兒島俊之

芽吹きいまアンデルセンの森の声        浅野浩利

船室の畳ふくらむ目借り時              葛巻正樹

(蓮尾碩才 記)

 

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