今月の一句(11月どうしん句会)

11月どうしん句会  

今月の兼題は「霧」でした。

同じ自然現象でも「霞」は春、「霧」は秋と俳句では季語区分されています。朝、昼、夕方、夜と時間によってまた場所によって作者の感じ方が違い面白い句になります。

写真は10月の特選第1席句「金木犀揃いの服の園児過ぎ」の徳弘多史さんです。

以下特選句・入選句と会員の句を掲載します。

今月の特選句

いろいろの落葉追う子も様々に       小川亶

川霧や奥の奥までお茶畑           桑島久乃

風が出て霧の中から牛の声         蓮尾碩才

入選句

菊花展まずは受賞の札の前         中島篤三

霧深し手の温かき人と居る          桑島貞明

霧晴れて近くに見ゆる富士の山       大崎太郎

百選の水湧く村や酔芙蓉           浅野浩利

朝の窓開ければ街は霧の中         佐道正

会員の句 

霧襖突いてタワーの夜の明ける        花房俊明

天城峠濃霧へ譲らる先頭車          土方元夫

退院を告ぐる健筆石蕗の花          徳弘多史

霧に会ふ青山通り過ぎにけり         野崎幾代

天城路はすっぽりふわり霧の中       坂井正巳

霧時雨二進も三進もかずら橋         鹿兒島俊之

朝霧や高原歩む心地して           中川昌明

朝霧を立ち切るやうに鍬を打つ        葛巻正樹

(蓮尾碩才 記)

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