今月の一句(2月どうしん句会)

今月の特選第1席の句は、西聰太郎さんの「紅梅に降り積む雪の重さかな」でした。
今月の兼題は「猫の恋」と当季雑詠でした。「猫の恋」は古い季語でそれだけの類句も多く俳句にするのは難しい季語です。その中でもいくつかの良い句が出たのは、見方を変えると古い季語も現代に生きると言うことでした。

また写真は1月の特選第一席句中島 篤三さん、「レジ袋透け大根の青い首」です。

以下、特選句・入選句と会員の句を掲載します。

今月の特選句
紅梅に降り積む雪の重さかな    西聰太郎
片屋根に都心の雪の残りけり    佐道正
駅前の池の氷や分厚なり      土方元夫

入選句
恋猫の寝覚めゆっくり太き足    中島篤三
タワーの灯春の暮色を深めつつ   徳弘多史
青空市つり銭の手の悴める     桑島久乃
いつの間に小窓抜け出る猫の恋   野崎幾代
冬青空ハウスいちごの即売所    鹿兒島俊之

会員の句
家猫の窓越しに哭く猫の恋     花房俊明
ビル街の猫の額の猫の恋      小川亶
色満ちて菰のふくらみ寒牡丹    桑島貞明
二日酔湯気一椀の蜆汁       大崎太郎
猫の恋アルトテノール時にバス   蓮尾碩才
蝋梅や景に色あり香りあり     坂井正巳
加賀能登の風も漬けたり蕪鮓    下山道郎
狂おしき露地裏の闇猫の恋     浅野浩利
下町の路地は恋猫出合いの場    中川昌明

蓮尾碩才 記

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