令和2年1月句会の一句(うめしん句会)

新年あけましておめでとうございます。 今年も「うめしん句会」をよろしくお願いいたします。 1月14日第98回定例句会は新年の初句会です。兼題は西岡重毅さん出題の「初風呂・悴む」です。 新年の季語「初風呂」と寒さにより感覚が縮まる状態の「悴む」であり、この時期ならではのほっこりとした詠句が揃いました。 また句会の後は、和気藹々とした時間を楽しむ新年会に移り、桑田講師のお話に耳を傾け、作句への精進の思いを新たにしました。

<今月の特選句>
1席  何はさて老いた同志の初笑     石澤 貞夫
2席  歳晩の搗手返し手音頭取      勝浦 かよ子
3席  繰り難き古りし字引や悴めり    横田 侃

<今月の入選句>
風花や道化師の目の十文字         勝浦 かよ子
枯芒風にゆられてかるくなり            菅  治
寒霞渓の切り立つ奇岩冬ざるる       虎井 勝義
ひょっこりと孫の絵手紙日向ぼこ      西岡 重毅
沈めたる顎に染みゆく初湯かな       横田 侃
落人の祈りを秘めて山眠る         吉田 慶三
初風呂や富岳の姿眺めつつ         吉田 慶三

<今月の一句>
初風呂を手にすくいたる湯の熱さ       大屋 真理子
初風呂の湯気を通して目で祝詞        隅田 清
初湯浴ぶ草津の湯の香漂ひぬ         高田 信義
ぜんざいで祝う乙子のお朔日         津田 良夫
ざざざざ―初湯へゆるりざざーざざ      二反田 昌雄
切窓の浮雲流る初句会            藤井 桂子
初風呂や湯殿の中で想を練る         森  茂生

次回は2月12日㈬ 兼題は「野焼・野焼く」です。 2月は一年で最も寒い時期ですが、俳句では早春を詠みます。 土地を肥やし、害虫駆除のための野焼きですが、春を待つ心が感じられる季語であります。 寒さの続く毎日ですが、一足早く春をお届けいたします。

(勝浦 かよ子記)

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